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こんにちは、たこやきです。 身近な商品にどんな特許が使われているかを紐解く「知財のすみっこ」。
今回は、最近スーパーやドラッグストアでもよく見かける「腸活」関連のサプリメントを取り上げてみたいと思います。
ヨーグルトや飲料、サプリメントなど、さまざまな腸活アイテムが販売されていますが、成分表示を見ただけでは他の商品との違いが分かりにくいと感じたことはありませんか?
今回は、「美活菌」に着目した腸活サプリである『RF28 インナースキンビューティーフローラサプリメント』に注目し、特許の視点からメーカーの開発意図を調べてみました。
老舗化粧品メーカーと腸内細菌ベンチャーの共同出願
この商品を調べてみてまず興味深かったのは、全く異なる分野の2社による共同特許技術が背景にあるという点です。
共同開発を行ったのは、創業130年を超える老舗化粧品メーカー「株式会社桃谷順天館」と、アスリートの腸内細菌研究を専門とするベンチャー企業「AuB(オーブ)株式会社」です。
長年スキンケアを研究してきた企業と、最新の腸内環境データを解析する企業。この両者がタッグを組んで出願したのが、【特許第7449060号】という特許です。
実際に公報を読んでみると、サプリメントの配合成分について、非常に論理的なアプローチが取られていることが分かります。
ポイントは「3つの成分」の組み合わせ
特許請求の範囲(請求項5など)を見ていくと、この特許の核となっているのは「セリン」「イノシトール」「ラムノース」という3つの成分の組み合わせです。
少し専門的になりますが、セリンはアミノ酸の一種で、イノシトールやラムノースは糖類の一種です。それぞれ自然界や食品にも存在する成分ですが、この特許では、これらを特定の割合で組み合わせることに意味を見出しています。
一般的なサプリメントだと、「特定の菌(乳酸菌やビフィズス菌など)をそのまま体に取り入れる」というイメージが強いかもしれません。
しかし、この特許文献で着目されているのは、「腸内細菌叢(腸内フローラ)中の特定の細菌の割合を変化させる」というメカニズムです。
外から入れるのではなく、環境を整えるアプローチ
ターゲットにされているのは、美容や健康の分野でよく話題になる「エクオール」を作り出す菌(エクオール産生菌)です。
大豆イソフラボンから作られるエクオールは、女性の健康をサポートする成分として広く知られていますが、実は体内でエクオールを作れる人と作れない人がいると言われています。
特許の実施例などを読むと、先ほどの「セリン・イノシトール・ラムノース」の成分の組み合わせが、このエクオール産生菌のエネルギー源として利用できることが示唆されています。
つまり、ただ漠然と成分を配合しているわけではなく、「特定の菌が働きやすい環境を整えるための組成」として成分が選択されているということです。菌そのものを外から入れるのではなく、元々いる菌のための環境づくりに着目している点が、この特許の面白いところです。
サプリメント選びのひとつの基準として
サプリメントはあくまで食品ですので、薬機法等のルール上「飲めば肌が綺麗になる」「健康になる」といった直接的な効果効能をうたうことはできません。
ただ、こうして特許文献という客観的な情報を読んでみると、「なぜこの成分の組み合わせが選ばれたのか」「どういうアプローチで腸内環境を考えたのか」という開発の裏側のロジックを知ることができます。
たくさんの商品が並ぶ中で、「なんとなく良さそう」というイメージだけでなく、特許の裏付けや開発背景に納得できるものを選びたいという方にとって、こうしたアプローチで作られた商品はひとつの選択肢になるのではないでしょうか。
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