■本記事はプロモーションを含みます。掲載している特許分析は執筆時点の公報に基づきます。
NMNサプリはここ数年でかなり種類が増えましたが、「どれも中身は似たようなもの」と思っていませんか。コアフォースNMNは2024年12月に特許(特許第7610823号)を取得していて、NMN単体ではなく「ある素材との組み合わせ」に権利があります。公報を読んでみると、なかなか面白い内容でした。
この特許、何を権利にしているのか
特許の請求項1(=この特許で一番守りたい発明の核)をひと言でまとめると、「NMNと、焼成した貝殻・天然ゼオライトから作った食品添加用還元剤を組み合わせた細胞賦活剤」です。
請求項というのは、特許で「ここを独占します」と宣言している範囲のこと。今回の特許では、NMNそのものに権利があるわけではなく、「この還元剤との組み合わせ」が新しい発明として認められています。
「細胞賦活剤」という言葉も少し補足しておきます。賦活(ふかつ)というのは「眠っていた働きを呼び覚ます」くらいのニュアンスで、細胞の代謝活性を高めることを指しています。公報の【0017】段落では「細胞の代謝活性が向上して細胞の働きが活性化すること」と書かれています。
請求項2では、NMNと還元剤の配合比について「NMN:還元剤=10:90〜40:60」が好ましいと書かれています。NMNよりも還元剤の方がずっと多い配合になっているのが、ちょっと意外なところです。
ゆうきセラミックスって何?── 公報から読み解く製造プロセス
この特許のもう一方の主役が「食品添加用還元剤」、商品名では「ゆうきセラミックス」と呼ばれている素材です。正体は、焼成した貝殻と天然ゼオライトを組み合わせて作ったもの。素材としては「ライフセラミックスパウダー」(株式会社ウェッジの製品)が使われています。
製造プロセスが公報の【0022】〜【0023】に詳しく書かれていて、これが読んでいてなかなか面白いです。
まず貝殻(カキ殻など)を電気炉に入れ、550℃で3時間→700℃で5時間→840℃で8時間と、段階的に温度を上げながら焼成します。焼き上がったら10ミクロンの粉体に粉砕。
天然ゼオライトも同様に、250℃→750℃と段階的に焼成して粉砕します。
そして焼成貝殻粉体90%・焼成ゼオライト粉体10%を水に投入し、90℃で8時間イオン交換処理。最後に含水比3%まで乾燥させ、さらに840℃で5時間焼成して完成です。
ゼオライトというのは、自然界に存在する多孔質の鉱物で、無数の細かい穴を持っています。イオン交換能が高く、食品添加物や水質浄化などにも使われている素材です。貝殻(主にカルシウム)とゼオライトを焼成・水中処理することで、天然素材由来の還元剤ができあがるという仕組みです。

実際に細胞で試してみた結果(実施例1・2)
公報には2つの実施例が載っています。どちらも「MTTアッセイ」という試験法を使っています。MTTアッセイというのは、生きている細胞が持つ酵素の働きを利用して、細胞の代謝活性を数値化する試験法です。代謝が活発なほど吸光度(色の濃さ)が高くなる仕組みで、「吸光度比100%=何もしていない状態」と考えてください。
実施例1:肝細胞(HepG2細胞)での試験
HepG2細胞はヒトの肝臓由来の細胞株で、肝機能の研究に広く使われています。β-NMNと還元剤をNMN:還元剤=23:77の配合比で混ぜた組成物を、濃度を変えながら添加しています。
吸光度比(細胞の代謝活性の目安)の結果は以下のとおりです。
| NMN濃度(mg/mL) | 組み合わせ(実施例1) | NMNのみ(比較例1a) |
|---|---|---|
| 0.001 | 103.5% | 106.3% |
| 0.027 | 105.6% | 104.6% |
| 0.243 | 99.9% | 106.3% |
| 0.730 | 125.0% | 107.7% |
| 2.190 | 175.3% | 103.5% |
| 6.571 | 255.4% | 109.8% |
| 19.714 | 308.1% | 113.0% |
NMNを単体で添加した比較例1aでは、どの濃度でも吸光度比が100〜113%程度とほぼ変化がありません。ところが組み合わせた実施例1では、NMN濃度0.730mg/mL(還元剤2.444mg/mL)で125%、6.571mg/mLでは255%まで上がっています。
還元剤のみ(比較例1b)でも同様に変化がほとんどなく、「組み合わせた場合にのみ効果が出る」という構図が公報の【0038】で確認できます。 <!– 編集メモ:ここに公報の【図1(a)(b)】のスクショを貼ると分かりやすいです。alt案:「NMN+還元剤の組み合わせと肝細胞の代謝活性を示すグラフ」 –>
実施例2:皮膚線維芽細胞での試験
線維芽細胞は、皮膚の真皮層に多く存在し、コラーゲンやヒアルロン酸などをつくる細胞です。こちらも同じ方法で試験しています。
| NMN濃度(mg/mL) | 組み合わせ(実施例2) | NMNのみ(比較例2a) |
|---|---|---|
| 0.001 | 100.0% | 100.0% |
| 0.243 | 117.8% | 95.7% |
| 0.730 | 148.2% | 87.5% |
| 2.190 | 213.3% | 90.7% |
| 6.571 | 247.8% | 104.1% |
| 19.714 | 318.7% | 136.0% |
肝細胞と同じ傾向で、組み合わせた場合のみ顕著に吸光度比が上がっています。NMNのみ(比較例2a)では最高濃度でも136%止まりですが、組み合わせでは318.7%まで達しています。

ここが気になる ── 単体では効かないのに、組み合わせると変わる理由
公報の【0018】を読むと、「NMNと食品添加用還元剤とを組み合わせた組成物とすることにより、優れた細胞賦活作用を発揮する」と書かれています。そしてその後に「本発明に係る組成物がこれらの細胞を賦活化させる作用機序は解明されていない」とも書かれています。
つまり、「なぜ組み合わせると効くのかは、まだわかっていない」というのが現時点での状況です。
それでも特許が認められているのは、「何がなぜ起きるか」ではなく「こういう組み合わせで、こういう効果が確認できた」という事実の積み重ねで権利化できるからです。この点は、特許の面白いところだと思います。
気になるのは、NMNよりも還元剤の方がはるかに多い配合比(最適比は20:80〜30:70とされています)でも効果が出ているという点。NMNは一般的に高価な成分なので、少量のNMNでも還元剤との組み合わせで細胞への働きかけが変わるなら、コスト的にも興味深い配合だと思います。
NMNについて少し補足
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、体内で「NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」という補酵素に変換される成分です。NADはエネルギー代謝や、「サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子とも呼ばれます)」の活性化に関わっているとされています。
公報の【0002】には、加齢によってNAD量が減少するとサーチュイン遺伝子が活性化されにくくなり、老化の原因になると報告されていると書かれています。NMNはこのNADの前駆体として、サプリ市場では近年注目を集めています。
β型のNMN(β-NMN)が体内での利用効率が良いとされていて、今回の特許でもβ-NMNが使用されています(公報【0020】)。
コアフォースNMNについて PR
コアフォースはもともとスポーツ向けのコンディショニングブランドで、身体を外側からサポートするアクセサリーで実績を積んできたブランドです。そのブランドが「内側からのアプローチ」として2023年9月に発売したのがコアフォースNMNです。
アンチ・ドーピング認証「インフォームド認証」を取得しており、アスリートにも使いやすい設計になっています。今回の特許取得でパッケージもリニューアルされ、特許番号が記載されました。
Amazonでも取り扱いがあります。
※本製品は食品であり、疾病の治療・予防を目的とするものではありません。
おわりに
NMNサプリを選ぶとき「NMNの含有量」ばかり気にしがちですが、こういう「何と組み合わせているか」という視点で見てみると、各社の開発の考え方の違いが見えてきます。今回の特許の面白いところは、NMNよりむしろ「貝殻とゼオライトから作った還元剤」という素材の側にあって、組み合わせることで何かが変わる、というところにあると思います。購入の参考になれば幸いです。
参考:特許第7610823号(J-PlatPat)
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