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はじめに
私は知的財産関連の部署でキャリアを積んできましたが、転職をきっかけに開発部門と日常的に関わる機会が増えました。新しい職場で開発メンバーの様子を見ていると、契約書の内容をどう読めばいいのか、どこに注意すべきかで苦労している場面によく出会いました。そのたびに、自分自身も契約に関する知識をきちんと整理しておきたいと感じるようになりました。
これまで知財の実務には携わってきたものの、契約法務そのものを体系的に学んだ経験はありませんでした。将来的には知財だけでなく契約関連の仕事の幅も広げたいという思いがあり、その第一歩として、ビジネスパーソンが押さえておくべき法律知識を幅広く問う「ビジネス実務法務検定試験®3級」の受験を決めました。
本記事では、実際に受験・合格するまでの学習の流れ、使用した教材とその費用、試験当日の様子、そして合格証の結果まで、できるだけ具体的にまとめています。これから受験を検討している方の参考になれば幸いです。
ビジネス実務法務検定3級とは
ビジネス実務法務検定試験®3級は、東京商工会議所が実施している法律系のビジネス資格です。法務の専門家を目指すための試験ではなく、契約・取引・会社のしくみ・知的財産・労働関係・個人情報保護といった、業種や職種を問わず仕事で関わる機会の多い法律知識を、社会人として一通り押さえておくための入門資格、という位置づけです。
試験は多肢選択式で試験時間は90分、合格基準は100点満点中70点以上です。出題のうち民法が100点中50点ほどを占めるため、民法をどれだけ理解できているかが合否を大きく左右します。受験方法は、自宅や会社のパソコンで受ける「IBT方式」と、テストセンターに出向いて受験する「CBT方式」の2種類があり、受験料はIBT方式が5,500円、CBT方式はテストセンター利用料を含めて7,700円です。受験資格に学歴や年齢などの制限はなく、誰でも申し込めます。
以前は過去問が公開されていましたが、コンピューター試験に移行しメモが取れなくなったことなどから、近年は難化傾向にあるようです。2025年度の合格率は47.6%で、入門資格とはいえ油断はできない試験だと実感しました。
学習スケジュール
学習を始めたのは2026年4月の頭で、まずはスタディングの「ビジネス実務法務検定3級合格コース」に申し込み、基礎知識のインプットからスタートしました。平日は毎朝7時に出社し、業務が始まる前の40〜50分を学習時間に充てるというスタイルを、ほぼ毎日続けました。
学習の内容は、講義動画を視聴する日と、問題集を解く日を交互に組み合わせる形にしました。朝のまとまった時間が確保できる分、夜にまとめて勉強するよりも継続しやすく、出社前のルーティンとして無理なく組み込めたのが良かった点です。スタディングで一通り基礎知識を入れたあとは、問題集で繰り返し演習し、知識を定着させる流れに切り替えました。4月頭から試験当日の6月21日まで、約2ヶ月半をこのペースで積み重ねた形になります。
使った教材と費用
今回かけた費用は、次の2つだけです。
スタディングのビジネス実務法務検定3級合格コースが4,500円、問題集として使った「ビジネス実務法務検定試験テキスト要らずの問題集3級2025年版」がAmazonで約2,000円。合計しても6,500円程度で、教科書を別に購入することなく、この2つだけで合格まで到達できました。資格学校に通ったり、複数の教材を買い揃えたりすることに比べると、かなり費用を抑えられたと感じています。
教材レビュー
スタディングは、スマホやPCで講義動画を視聴しながら基礎知識をインプットできる点が、最大のメリットだと感じました。通勤時間や朝のすき間時間でも気軽に視聴できる手軽さがあり、法律初心者でも一つひとつの概念を整理して理解しやすい構成になっていました。一方で、付属の問題演習のボリュームはやや少なく、知識を定着させるための実戦的な演習量という観点では、これだけで合格レベルまで仕上げるのは難しいという印象でした。
逆に問題集は、演習量が非常に豊富で、繰り返し解くことで知識が確実に定着していく感覚がありました。アウトプット中心で進めたい人には向いている一冊です。ただし、教科書的に体系立てて説明してくれるパートは少なめで、これだけで初めて法律を学ぶのはハードルが高いと感じました。
つまり、スタディングで土台となる知識を入れ、問題集で演習量を補ってアウトプットを固める、という今回の組み合わせは、それぞれの弱点を補い合えるという意味で、費用対効果の良い選択だったと思います。
試験当日の様子
試験はCBT方式で、福岡・北九州エリアのテストセンターで受験しました。会場には自分を含めて5〜6名ほどが同じ時間帯で受験しており、各自パソコンに向かって黙々と問題に取り組む、落ち着いた雰囲気でした。
実際に問題を解いてみると、全体的に難しいと感じる場面が多くありました。特に、比較的最近の法改正やニュースで話題になったような内容を絡めた問題が目立ち、使っていた問題集が必ずしも最新の出題傾向をすべてカバーしていなかったこともあり、「もう少し新しい教材で対策しておけばよかった」と試験中に何度も感じました。基礎的な知識だけでなく、最新の話題にも目を配っておく必要があると痛感した試験でした。
結果発表
試験結果はその場で即時に表示され、得点は84点、合否は「合格」でした。合格基準は70点以上なので、ある程度の余裕を持って合格できた形です。
分野別の正答数は、次のようになりました(各分野10問・20点満点)。
| 出題範囲 | 結果 |
|—|—|
| 問01〜10 | 18 / 20 |
| 問11〜20 | 16 / 20 |
| 問21〜30 | 16 / 20 |
| 問31〜40 | 16 / 20 |
| 問41〜50 | 18 / 20 |
実際の合格証のスクリーンショットは以下の通りです。

反省点
分野別の結果を見ると、最初と最後の分野は18/20と高得点だった一方、中盤の3分野は16/20で横並びという結果でした。試験全体を通して大きく崩れた分野はなかったものの、中盤にあたる範囲の理解がもう一歩浅かったということが、この結果から見えてきます。
最大の反省点は、試験当日にも感じた通り、教材が最新の出題傾向を完全にはカバーしていなかった点です。スタディングと問題集という組み合わせ自体は費用対効果の良い選択でしたが、購入した問題集が2025年版だったこともあり、直近の話題を反映した問題への対応力という点では一歩足りなかったように思います。次に同じような検定を受けるなら、基礎固めの教材に加えて、最新の法改正やニュースをカバーする補助的な情報源も用意しておきたいと感じました。
これから受験する人へのアドバイス
実際に学習・受験を終えて、これから3級を受ける方に伝えたいポイントが3つあります。
1つ目は、教材は基礎知識のインプット用とアウトプット演習用を分けて用意することです。今回のようにスタディングで講義を視聴して概念を理解し、問題集で演習量を確保するという組み合わせは、それぞれの強みを活かせるのでおすすめです。
2つ目は、教材はできるだけ最新版を選ぶことです。試験当日に痛感した通り、近年は法改正や時事的な話題を絡めた出題が増えている印象があり、1〜2年前の教材だと対応しきれない範囲が出てきます。可能であれば、受験する年度に近い版の問題集を選んでください。
3つ目は、配点の高い民法を重点的に学習することです。出題範囲は広いものの、民法だけで全体の約半分の配点を占めるため、まず民法を固めることが合格への近道になります。
学習スタイルとしては、まとまった時間を確保するのが難しい社会人でも、出社前の40〜50分のようなすき間時間を毎日積み重ねる方法は十分に有効だと、自分の経験からも実感しています。
おすすめ教材のご紹介
最後に、今回実際に使用した2つの教材をご紹介します。
スタディング ビジネス実務法務検定試験®講座
スマホやPCですき間時間に学習できるオンライン講座です。忙しい社会人でも続けやすく、低価格で基礎知識をしっかり身につけられる点が魅力でした。
ビジネス実務法務検定試験®ビジネス実務法務検定試験テキスト要らずの問題集3級2025年版
演習量が豊富で、知識の定着に役立った一冊です。最新版を選ぶことをおすすめします。
法務教科書 ビジネス実務法務検定試験(R)3級 テキストいらずの問題集 2026年版amzn.to
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まとめ
転職をきっかけに開発部門と関わる機会が増え、契約に関する知識不足を感じたことから挑戦したビジネス実務法務検定3級でしたが、結果は84点で無事合格できました。
学習期間は約2ヶ月半、毎朝7時に出社してからの40〜50分というすき間時間を使った学習スタイルで、忙しい社会人でも無理なく続けられる範囲だったと感じています。
何より特徴的だったのは、かけた費用がスタディングの講座(4,500円)と問題集1冊(約2,000円)の合計6,500円程度で済んだという点です。資格学校に通ったり複数の教材を買い揃えたりすることに比べると、かなり費用を抑えながら合格までたどり着けました。
一方で、試験当日に感じた最新の出題傾向への対応力不足は、今後同様の検定を受ける際の反省点として持っておきたいと思います。これから受験を検討している方には、配点の大きい民法を中心に、できるだけ最新の教材で対策を進めることをおすすめします。今回の体験が、これから受験する方の参考になれば幸いです。


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