意見書、何から書けばいいか分からず固まった経験ありませんか【中間対応DBを無料公開しています】

拒絶理由通知が届いた日のこと

特許の拒絶理由通知が届いた瞬間、正直「うっ」となる方は多いと思います。進歩性なのか、サポート要件なのか、明確性なのか。審査官が何を問題視しているのかは条文を読めば分かっても、じゃあ実際にどう反論すれば審査官を納得させられるのか、というところで手が止まってしまう。

審査基準や逐条解説には「べき論」は書いてあっても、実際の事件で何が争われ、どう決着したかまでは書いてありません。結局、似たような拒絶理由を過去に経験した先輩や同僚に聞くか、勘と経験でなんとか意見書を書き上げる、というのが実務のリアルではないでしょうか。

このギャップを埋めたくて作ったのが、中間対応(拒絶理由・意見書)データベースです。

中間対応DBで何が分かるか

J-PlatPatで公開されている情報をもとに、実際の拒絶理由通知・意見書のやり取りを集めたデータベースです。サプリメント・化粧品分野を中心に、花王・資生堂・ロート製薬・東洋新薬・味の素・小林製薬など、大手メーカーの実例を収録しています。

単に事例を並べただけでなく、それぞれの事例に拒絶理由の種類(新規性・進歩性・サポート要件・明確性・PBP・新規事項・実施可能要件・非利用)のタグをつけているので、「サポート要件で拒絶されたとき、実際どう反論すれば通ったのか」といった疑問に、実例ベースですぐ当たりを付けられます。

たとえば収録事例には、以下のような内容が含まれています。

  • 「除くクレーム」で進歩性欠如を解消しようとしたが、引用発明との技術的思想の違いが認められず拒絶査定になったケース
  • 実施例のデータの信頼性が低いことを理由に実施可能要件違反を指摘され、データを一部削除する補正をしても解消されなかったケース
  • 多数列挙の引用文献に対して、判例を交えながら新規性を否定できない旨を反論したケース

こういう「反論したけど通らなかった」事例も含めて収録しているのがポイントです。成功事例だけでは見えない、審査官がどこで納得しないのかという勘所が見えてきます。

使い方

意見書作成に取り掛かる前に、まず似た拒絶理由の類型で検索して、過去の実例に一通り目を通す、という使い方をおすすめします。ゼロから反論ロジックを組み立てるより、実例をベースに自分の案件に当てはめて考えたほうが圧倒的に早いです。

特許の拒絶理由通知・意見書の事例を無料で検索できるデータベースを公開しました

みんなで育てていくDBです

このDBは自分ひとりで集め続けているものではなく、読者からの事例投稿で育てていくことを目指しています。手元に拒絶理由通知・意見書の事例をお持ちの方は、以下の投稿フォームから追加でき、内容を確認のうえ順次反映しています。実務者同士で知見を持ち寄っていく、珍しい取り組みだと思っています。

出願番号・出願人・拒絶理由の内容・メモなどを入力していただくだけでDB拡充に反映されます。「こんな反論の仕方があったのか」という発見は、投稿してくださる皆さんがいてこそ増えていきます。

コメント、又は下記のフォームから投稿できます

事例投稿フォームはこちら

もっと体系的に学びたい方へ:書籍でも解説しています PR

中間対応DBは「実例を検索する」ためのツールですが、拒絶理由のパターンごとに反論ロジックを体系立てて学びたい、という方には、書籍『特許事務所に丸投げしない!〜拒絶理由通知を自力で読み解く、企業知財部の実務ケーススタディ備忘録;化学・食品特許〜』も書いています。

新規性・進歩性・記載要件(サポート要件・明確性要件)といった拒絶理由の類型ごとに、実際の企業(小林製薬・味の素・サンスター・東洋新薬など)の審査官の指摘と出願人の反論を、成功事例だけでなくNG事例も交えてケーススタディ形式でまとめました。特許事務所から上がってきた意見書案をそのまま右から左に流すのではなく、自分の頭で反論ロジックを組み立てられるようになりたい方に向けて書いた一冊です。

特許事務所に丸投げしない!(Amazon)

もっと踏み込んだ実務データも見たい方へ

中間対応DBは無料で公開していますが、noteのメンバーシップ(月額198円)に入ると、これとは別の切り口のデータベースも見られます。

  • 実施例DB:市販の日焼け止め・化粧品・洗浄剤などについて、明細書の実施例に書かれている官能評価・数値評価の基準(◎○△×の判定方法、SPF値の測定方法など)を集めたデータベース。「あの手の商品は、実際どういう基準で効果を数値化して権利化しているのか」が具体的に分かります。
  • 商品紐づけDB:市販されている実際の商品名・購入リンクと、それを支える特許を紐づけたデータベース。「あの商品」と「その特許」が一対一で分かります。
  • 意見書提出〜次のアクションDB:意見書・補正書を提出してから、次のアクション(拒絶理由通知・拒絶査定・登録査定)が来るまでの実日数を集計したデータベース。審査カテゴリ(通常審査・早期審査・スーパー早期審査)別に、実際どれくらいで結果が来るのかの相場感が分かります。社内で見通しを説明する際の材料としても使えます。

無料の中間対応DBで「拒絶理由への反論の型」を掴んだうえで、商品開発や審査期間の見通しといった周辺データまで押さえておきたい方は、あわせてチェックしてみてください。参加は月額198円からです。

画像を表示 noteメンバーシップのページ。月額198円、初月無料で参加できる

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本DBについて

中間対応DBは、本業とは別に、個人の趣味として空き時間にコツコツ収集・運営しているものです。完璧な網羅性を謳うものではありませんが、実務の役に立てばと思い、細々と続けています。

免責事項

このDBに掲載されている情報はJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)の公開情報をもとに作成しています。内容の正確性・完全性については最善を尽くしていますが、これを保証するものではありません。掲載情報を利用したことによるいかなる損害についても、運営者は責任を負いかねます。実務への適用にあたっては、必ず原文および専門家への確認をお願いします。

著作権について

拒絶理由通知は特許庁が発行する公文書であり、著作権法第13条に基づき著作権の保護対象外です。意見書については、著作権法上の「著作物」とは「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法第2条第1項第1号)と定義されており、基本的にはこの定義に属するものではありませんが、記載内容によっては著作物性が認められる可能性も否定できません。投稿の際は全文コピーを避け、一部抜粋または要約の形式でご入力ください。

また本DBの無断転載はお控えください。

データの出典:J-PlatPat(特許情報プラットフォーム) https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

まとめ

拒絶理由通知が届いて固まってしまうのは、決してあなただけではありません。似たような場面を乗り越えてきた実例が、すでにデータベースの中にあります。まずは無料の中間対応DBを覗いてみてください。

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