経産省が公開している「「オープン&クローズ戦略」事例集」について、備忘録としてまとめます。
参照元:https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/sesaku/open-close/index.html
https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/katsuyo/business-senryaku/index.html
オープン&クローズ戦略とは
オープン&クローズ戦略とは、標準化と知的財産を一体的に活用することで、市場創出とシェア拡大を両立させるための重要な事業戦略ツール。
標準化:⼀定のメンバーの合意を得て規格(仕様書)を制定し、当該規格を普及する⾏為。
オープン&クローズ戦略の基本概念とポイント
基本概念
| オープン&クローズ戦略は、企業が自社製品・サービスに含まれる技術について、オープン領域(普及させたい技術等)とクローズ領域(独占したい技術等)を適切に使い分けることで市場獲得の最大化を目指す。 |
ポイント
| クローズ戦略だけでは技術・サービスが普及せず、事業目的が達成できない可能性がある。 オープン戦略は市場形成戦略であり、特定の技術・基準等を他社に伝播させることで、市場の拡大を目指せる。 他方、コア領域をオープンにすると差別化ができなくなる。 コア領域をクローズ戦略で守りつつ、他の領域でオープン戦略を実施して市場形成を図ることがオープン・クローズ戦略の要点。 |

標準化のメリット
市場創造・拡⼤
・標準化によって、⼀定の⽔準の製品・サービスを提供する事業者が増え、当該市場が拡⼤する可能性がある。
市場の安定
・標準化によって、粗悪品や類似商品の排除、製品・サービスの質の保証が実現される可能性がある。
競争領域の限定
・標準化された領域では差別化が難しくなるため、⾮標準領域にリソースを重点配分できる可能性がある
デメリット ※ただし戦略次第でメリットに転換可能︕
参⼊障壁の低下
・標準化された領域は技術がオープン化されるため、他社の参⼊が容易になる可能性がある。
価格の低下
・標準化された領域では競争が激化するため、価格が低下する可能性がある。
⾮標準製品・サービスの排除
・標準化された領域では、標準に外れた製品・サービスの提供が困難になる可能性がある。
オープン&クローズ戦略の4類型
| 類型 | オープン&クローズの組合せ(概念図) | 具体例 |
|---|---|---|
| 製品・サービス(仕様)のオープン化 | 特許ライセンス・標準化によるオープン戦略 | Blu-ray Disc ブルーレイディスクの仕様を国際標準化。標準に対応するために必要な特許は、無差別かつ安価にライセンスすることで、関連機器やコンテンツの発展に寄与。 |
| オープン化した仕様を効率的に達成する手段(製法等)をクローズ化 | 携帯形微生物観察器 携帯形微生物観察器という新しいコンセプトの製品の定義を標準化。あわせて性能基準も標準化。画像解析技術等高性能技術については特許等でクローズ化し競争力を維持。 | |
| インターフェイスのオープン化 | クローズ領域の周辺をオープン化 | QRコード QRコードの基本仕様を標準化し、無償で提供。QRコードの読み取り技術はブラックボックス化し、読み取り機やソフトフェアを有償で販売。 |
| 性能標準・評価方法のオープン化 | クローズ領域を含む製品等の評価方法をオープン化 | 水晶デバイス 業界全体で最高品質の品質評価基準を国際標準化し、他国製品との差別化。メーカー各社は、製造ノウハウをブラックボックス化し競争力を維持。 |





コメント