【意見書で学ぶ】発明該当性(29条第1項柱書)の拒絶理由を解消した事例

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特表2023-549388

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2023-549388(P2023-549388A)
(43)【公表日】令和5年11月24日(2023.11.24)
(54)【発明の名称】浸透促進作用を有するヒアルロン酸組成物、調製方法及びその使用

  【請求項11】
 請求項1~4のいずれか1項に記載のヒアルロン酸組成物又は請求項5~8のいずれか
1項に記載の調製方法により調製されるヒアルロン酸組成物の活性成分吸収改善における
使用であって、好ましくは、前記活性成分は水溶性活性成分及び/又は油溶性活性成分で
ある使用。
  【請求項12】
 前記水溶性活性成分はトラネキサム酸、ニコチンアミド、ビタミンC、エルゴチオネイ
ン、2~10個のアミノ酸を含む低分子ペプチド、アミノ酪酸、デオキシリボ核酸、プロ
キシレン又はエクトインであり、前記油溶性活性成分はアスタキサンチン、サリチル酸、
フェルラ酸、フェニルエチルレゾルシノール、レスベラトロール、ウンデシレノイルフェ
ニルアラニン又はエチルビスイミノメチルグアヤコールマンガンクロリドである請求項1
1に記載の使用。
  【請求項15】
 請求項1~4のいずれか1項に記載のヒアルロン酸組成物又は請求項5~8のいずれか
1項に記載の調製方法により調製されるヒアルロン酸組成物の製品分野における使用であ
って、好ましくは、製品に占める重量百分率として、前記ヒアルロン酸組成物は0.1~
2重量%、好ましくは0.5~1.5重量%であり、好ましくは、前記製品はスキンケア
用品、消毒製品、医薬品、ドレッシング、又はゲル医療機器である使用。

拒絶理由通知書

特許出願の番号      特願2023-528565
 起案日          令和 6年 4月22日
 特許庁審査官       桜田 政美        3771 4Z00
 特許出願人代理人     鎌田 光宜(ほか 8名) 様
 適用条文         第36条第6項第2号(明確性)
              第36条第6項第1号(サポート要件)
              第29条第1項柱書(非利用)
              第29条第1項第3号(新規性)
              第29条第2項(進歩性)

 この出願は、次の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見が
ありましたら、この通知書の発送の日から3か月以内に意見書を提出してくだ
さい。

                理由

1.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36
条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

2.(サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法
第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

3.(産業上の利用可能性)この出願の下記の請求項に係る発明は、下記の点で
特許法第29条第1項柱書に規定する要件を満たしていないから、特許を受ける
ことができない。

4.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又
は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を
通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に
該当し、特許を受けることができない。

5.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又
は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を
通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技
術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたもので

あるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

     記   (引用文献等については引用文献等一覧参照)

●理由3(産業上の利用可能性)

・請求項 11-12、15
 請求項11-12は、ヒアルロン酸組成物の活性成分吸収改善における使用方法に係る発明であり、請求項15は、ヒアルロン酸組成物の製品分野における使用方法に係る発明であるところ、明細書の段落59によれば、本願発明のヒアルロン酸組成物の使用には、医薬品、ゲル医療機器中の活性成分の吸収を促進し、活性成分の経皮吸収率を高める方法が含まれるため、請求項11-12、15に係る発明は、人の治療方法を含むものと認められる。

意見書(認められて特許査定)

6.理由3(産業上の利用可能性)について
(請求項 11-12、15)

 審査官殿は、『請求項11-12は、ヒアルロン酸組成物の活性成分吸収改善における使用方法に係る発明であり、請求項15は、ヒアルロン酸組成物の製品分野における使用方法に係る発明であるところ、明細書の段落59によれば、本願発明のヒアルロン酸組成物の使用には、医薬品、ゲル医療機器中の活性成分の吸収を促進し、活性成分の経皮吸収率を高める方法が含まれるため、請求項11-12、15に係る発明は、人の治療方法を含むものと認められる。』と判断されました。
 出願人は、請求項11~12を活性成分吸収改善における使用のための組成物とする補正を行いました。また請求項15から医薬品、ゲル医療機器を削除しました(補正後請求項21)。したがって標記拒絶理由は解消したものと思料いたします。

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