【業務効率化】Power Automate Desktopで特許調査を自動化!特定企業の出願データを自動収集する方法

(1)特許の定点観測、手作業でやっていませんか?

企業知財に携わって5年ほど経ちますが、日々の業務で意外と時間を奪われるのが「特定企業の特許出願データの定期的な収集」です。 JPDSなどの知財ツールを導入してない職場では毎週・毎月J-PlatPatを開き、競合他社の名前で検索をかけ、新しい公開公報がないかチェックし、リストにまとめる……。この単純作業にウンザリしている知財担当者は多いのではないでしょうか。 実は、Windows 10/11に標準搭載されている無料のRPAツール「Power Automate Desktop(PAD)」を使えば、この作業は全自動化できます。今回は、私が実際に構築した自動化のステップをご紹介します。

(2)Power Automate Desktop(PAD)で何ができるのか?

  • PADの概要: Microsoftが提供する無料の自動化ツールであること。プログラミングの深い知識(Pythonなど)がなくても、ブロックを組み合わせる感覚でブラウザ操作を自動化できる。
  • 今回のゴール: 「指定した企業の最新の商標一覧をWeb(J-PlatPat)から取得し、自動リネームする」という一連の動作をワンクリックで終わらせること。今回は「小林製薬の直近2か月に出願された商標」を自動でダウンロードする、という作業を自動化します。
  • 補足:システムになれるために実用的かつ簡単な作業ということで商標を選択しましたが、特許調査も自動化できます。また、例えばダウンロードしたファイルをgoogleドライブに自動アップロードなどもできます。こちらは要望があれば記事にする予定です。

PADはWindowsの検索窓から見つけることができますよ。

PADを開いて左上の「新しいフロー」をクリックします。適切な名前にして作成してください

この画面になったらOKです。

上部で保存や再生などできます。適宜活用しながら作ってください。

具体的なPAD設定

手順1:検索期間の自動計算(日付の取得)

毎日、あるいは毎月決まった期間のデータを取得するために、日付を自動で算出させます。

左側のアクションから各アクションを真ん中の作業場に移動させ、具体的な設定を行っていきます。

<手順1>のゴール画面


「現在の日時を取得」アクションを追加して、実行時の日時を変数に格納します。

上記のように設定して「保存」を押します。

「日時に加算」アクションを使い、-●ヶ月(または-●日)を指定して開始日を作ります。

上記のように設定して保存を押します。

「日時をテキストに変換」アクションで、J-PlatPatの入力形式(yyyyMMdd)に変換します。

手順2:J-PlatPatでの検索操作の自動化

ブラウザを自動操作して、指定条件で検索を行います。

<手順2のゴール画面>


●「新しい Chrome を起動する」で J-PlatPat の特許検索ページを開きます。

●「Web ページ上のテキスト フィールドに入力する」で以下を入力します。

「UI要素の追加」 をクリックすると次の画像のようになります。

J-platpat検索画面でマウスを動かした先が赤枠で囲まれるので、出願人の検索窓を指定して「Ctrl+左クリック」を押します。

PADの画面に戻り、テキスト欄に「小林製薬」と入力して保存します。

理屈はなんとなくつかめたと思います。
あとは検索期間を設定して検索を実行し、検索結果を保存する、という動作を一つずつ組み立てていきます。

検索期間を設定するには検索オプションの「開く」を押さないといけないですね。

「開く」を押す→検索窓に日付を入力する→「検索」を押す という工程を作っていきます。

UI要素で期間の起算日を選択し、上記画面のように「%StartDate%」と入力します。これで最初に設定した変数「StartDate」を入力してくれます。

同じ要領で「検索」を押す工程を作ります。

手順3:CSVのダウンロードとファイル整理

<手順3の流れとゴール>
↓検索結果をファイルとして保存し、扱いやすい場所に移動させます。
↓「Web ページ上のリンクをクリックする」で「一覧ダウンロード(CSV)」を実行します。
↓ダウンロード完了を待つため、数秒の「Wait(待機)」アクションを必ず入れます。
↓「ファイルの名前変更」または「ファイルの移動」を使い、ダウンロードされたファイルを固定の作業用ファイル名(temp_data.csv など)に変更します。

あとは同様の手順です。上画像のような工程にて各作業を設定してください。

工程19は上記のように設定すると、ダウンロードしたファイルが「小林製薬_商標_調査日」になります。

この手順通りにアクションを並べるだけで、面倒な定期調査が「ボタンひとつ」で完了するようになります。ぜひ自分専用の自動化フローを完成させてみてください!

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